女性起業家の半数がセクシャルハラスメントを受けた経験があるとNHKで報道されるなど、起業・スタートアップの文化ではハラスメントが許容されやすい可能性が明らかになって来ました。一方で、非営利株式会社ピロウが行った調査によれば起業・経営に関連するイベントの80%はハラスメント防止のためのガイドラインを策定していないことがわかっています。
整備していない理由として多く挙げられていたのが「リソースの不足」と「やるべきことがわからない」という意見です。そこで、非営利株式会社ピロウおよび株式会社SISTERSは、スタートアップ・起業・経営に関する催し(イベント、カンファレンス、アクセラレーションプログラム、展示会等)において、ハラスメント防止及び被害拡大防止のために望ましい行動を包括的に記述したガイドラインをクリエイティブ・コモンズとして公開することにいたしました。
このアクションで、より多くの催しでハラスメント対策が進み、ハラスメントを許容しない文化が醸成される一助となることを願っております。
本ガイドラインは、場づくりを通して起業やスタートアップ業界の発展に尽力されている多くの関係者の皆様へのヒアリングを経て作成されました。そのため、さまざまなイベント、カンファレンス、アクセラレーションプログラム、展示会、インキュベーション施設など起業・経営・スタートアップに関する催し全般で使用していただける雛形となっております。例えば、下記のような使用方法が考えられます。
このガイドラインのクリエイティブ・コモンズ・ライセンスは、CC BY です。クレジットを表記していただくことで、頒布、リミックス、改変、および営利目的を含む二次利用が可能になっております。使用する場合は、下記のクレジット表記をお願いいたします。
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非営利株式会社ピロウ & 株式会社SISTERS. (2025). スタートアップ関連の催しにおけるハラスメント防止のためのガイドライン. <https://viridian-expert-c91.notion.site/harassment-guideline?pvs=4>
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黄色で下線が引かれている部分は、イベント名やステークホルダーなど、状況によって変化しうる部分になっております。貴催しの状況に合わせて変更をお願いいたします。
本文の「目的」に「本イベント内でハラスメントが発生した場合の報告・相談の方法や、報告への具体的な対応方法は別途定めるものとします」とある通り、このガイドラインでは別途状況に合わせた相談窓口の設置を必要としております。例えば、相談窓口となる人物と連絡先を明記したり、ハラスメント対策委員会を組織するなどが考えられます。
ガイドラインの策定のみではなく、窓口設置を行うなど複合的な支援が望ましいと考えておりますが、万が一、相談窓口の設置など発生時の対応が困難な場合は、青線部は削除してください。